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漂着ハーレーのニュース

2012年10月25日

先程、防災訓練関連のことをアップした際、NETNEWSで東日本大震災の
津波により流されたハーレーが、カナダ沿岸の島に漂着しているのが発見された記事の
続報がアップされており、以前からこのニュースを気にしてたので、記事を読み実現されたんだと
嬉しく思い、本日2回目立て続けに投稿してしまいました。

漂着したハーレーがミルウォーキーのハーレーダヴィッドソン博物館に、発見された状態のまま
展示されたという記事です。

今年の4月、カナダ沿岸の島の海岸を散策していた現地在住のマークさんという男性が、
ハーレーが入ったコンテナが漂着しているのを発見。

当初はまさか日本から流れついたものとは思わず放置していましたが、数日後
同じ場所に行ってみると、コンテナは流されて無くなり、半分砂に埋もれたハーレーだけが残っていたようです。

あらためて埋もれたバイクを見てみると、日本のものと思われるナンバープレートが付いており、
もしかすると日本から流れ着いたのものかもと、ニュースになりました。
ニュースを見た人から、「持ち主に返す前に修理できるかも」と申し出があり、マークさんはバイクを
掘り出して自宅に保管、「もしそうなれば嬉しい」と話していました。
このニュース見た宮城県在住の29歳の町職員の横山さんは、映像に映ったナンバープレートから、
自分のバイクだとわかり、「まさか太平洋をわたっていたなんて」と驚いていたそうです。

約6500kmの距離を約1年かけて漂い、海に沈むことなく発見されたものです。

当初発見されたことを所有者の横山さんは喜んだものの、せめて「思い出にナンバープレートだけでも
帰ってくれば」と話しておりました。
このニュースを聞きつけたハーレー本社が、「世界中のハーレー乗りは皆家族、修理して持ち主に返す」と
申し出たそうですが、横山さんは「とてもありがたい。ですが、津波で家族も自宅も失い今はそれどころでは
ないです」と申し出を断り、「もしできることなら、博物館に展示して大震災の惨事を広く伝えてほしい」と
話し、今回の展示が実現したそうです。


ハーレー側の行動もさることながら、所有者の申し出は大惨事を体験した人だからこその思いだと
感じました。

ただ、悲しいのはこのニュースに対してのコメントにあまりにも酷い内容があることです。

「展示しても放射能は大丈夫なのか?」

「地方の公務員がハーレーなんてでたらめな高収入だな!」

「震災の記事じゃなく完全にハーレーのCMだな」

など、この件の前後の内容を理解せず、また地震・津波・原発の関係も混同した
あまりにも酷いコメントに日本人として、いえ人として悲しくなりました。
彼があのハーレーをどう購入したかのは知り得ませんが、地方の公務員だろうが
サラリーマンだろうがフリーターだろうが、一生の相棒を手に入れるとなったら、たとえ食事を減らしてでも
手に入れ、そして大切に、大切に楽しむんだと思います。
写真に映っていたトラックの荷台を改造したコンテナガレージ、フロントのディスクロック、
流される前の携帯に保存してた画像をみると、シートを外してることからメンテナンスの途中
だったことも覗われます。
その様子から所有者の横山さんは本当に大切にしていたんだと思います。

ハーレー乗りとして、好きな時に好きなだけ乗れる私は本当に幸せなんだとあらためて思いました。
彼は家族を失い、自宅も流されてまだまだとてもそんな状態ではないし、そんな気持ちには
当分なれないでしょう。
でもいつの日かまた彼が、大好きなハーレーで思いっきり走れる日が来ることを心から願っています。

  by : suzuki